くまモンや、東京ミッドタウン、中川政七商店、茅乃舎、宇多田ヒカルなどのアートディレクションを手がけたクリエイティブディレクターの水野学さんの著書。
慶應大学で行われた「ブランディングデザイン」の講義の内容をもとに、
「売れる」商品を作るにはどうすれば良いか、ブランディングの重要性について書かれている本です。
今ビジネスを行う上で、非常に重要な考え方が書かれており、たくさんメモをとりながら読んだとても好きな本です!
\ こんな人におすすめ /
- ブランディングについて悩んでいる人
- 売れる商品、サービスを作りたい人
- デザイナーやディレクターなどクライアントの課題解決を行っている人
- センスに自信がない人
本の目次
- 第1講 なぜ、いいものをつくっても売れないのか?
- 第2講 デザインは誰にでも使いこなせる
- 第3講 ブランディングでここまで変わる
- 第4講 「売れる魅力」の見つけ方
ブランドは細部に宿る

「売れる」ようにするには、「ブランドをつくる」ことが大切。
ブランドとは、その商品や企業の”らしさ”であり、見え方のコントロールである。
世の中から見えるあらゆるものを、その企業にとって理想的な状態になるようコントロールすること。
商品の機能やサービスの内容では差がつきにくくなっている時代。
そんな中で選んでもらうためには、「ブランディング」が重要だと改めて感じました。
きちんとしたブランディングができているか否かが、選ばれるか選ばれないかの大きな分かれ道なのかもしれません。
そして、いくら会社のブランディングを強化したいと思っても1人ではできない。
社員全員がブランディングの重要性を本当の意味で理解し、共通の認識を持ってあらゆるアウトプットをコントロールする必要がある。
自分の会社のこと、クライアントのこと、そして自分自身のことに当てはめてブランディングについて考えるきっかけとなりました。
いま本当に必要なのは「問題を発見する能力」
いまの時代は問題を解決するより、見つける方が難しい。
問題を見つけるポイントは「受け手側」で考える、使う人の立場で考えて問題を発見し解決していく。
この言葉もすごく共感しました。
問題があれば、それを解決するためにはどうすれば良いか・・と考えますが、
何が問題なのかわからなかったり、問題があることに気がつかないことって実はとても多いと思います。
みんなが気づかない問題に気づけるかどうかが大きな差になるのかもしれません。
センスとは、集積化した知識をもとに最適化する能力である

センスを身につけたいと思うのなら、まず知識を積み重ねること。
センスを磨く方法
- 王道、定番を知ること
- 流行を見つけること
- 共通点を見つけること
“センス”って生まれ持った才能とか、感覚とかそういうものだと思っていました。
だけどそうではなく、センスは集積した知識をもとに最適化する能力であり、誰でも身につけられるものだと書かれています。
水野さんが売れる商品を作れるのは、生まれ持ったセンスがあるからではなく、徹底的に調べてたくさんの知識があるからだとすると、
「自分にはセンスがないから…」と片付けてはいけないと感じました。
私はデザイナーではないですが、センスを磨き、良い悪いの判断ができるようになりたいと思いました。
さいごに
水野さんが関わった案件の事例なども具体的に紹介されており、とても読みやすかったです。
売れている商品はなぜ売れるのかや、ブランディングについて考えるきっかけとなりました。
特に、デザイナーやディレクターなどクライアントの課題解決を行っている人にオススメです。